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 縄文土器3D JOMON3D




 縄文土器3D JOMON3D
 第2部 王冠型土器の造形と風景  crown-type vessel

 まえがき  forward

  2018年夏、「縄文一万年の美の鼓動」特別展を訪れました。前回の縄文特別展より17年経っています。 ※1)

  東京で見る機会の少ない「王冠型土器」に注目していました。模様は三次元のため、見る角度や光の当て方によって様々な見え方をします。二次元の写真や動画は情報量が少なく、イメージ作りには物足りません。実物を見ることができるのは嬉しい限りです。

  「火焔型土器」と同じ時期・地域で出土されるので、関連性があるのではないかと期待していました。内容は第2部として載せることにしました。


半券4枚 tickets

  追記 ※1)前回の縄文展は第1部     記 20190515



 第1章 王冠土器のイメージCG 『鮭遡上風景』
     image of crown-type vessel
   王冠土器のイメージは火焔同様に鮭がつくる水の形を造形したものとなりました。王冠は縄文人も現代人も見ることのできる泳ぎ登る遡上の風景になりました。火焔のジャンプする鮭の水の形は稀に見られる貴重なシーンだろうとさせて頂きました。縄文の方々は鮭そのものではなく周りにできる「水の形」を観察しているところが面白いと思いました。
                  記 20230228


       

王冠土器のイメージCG『鮭遡上風景』

 第2章 展示台 table lighting
    特別展は2018年7月3日~9月2日、薄暗い室内の12個の土器の展示台は煮炊きの炎を模したような面光源でした。混雑のため立ち止まって見る状況になく、押されながらグルグルと歩き回りました。
  一日目 2018年7月6日
      火焔のイメージは2001年版から「修正なし」で良しと思いました。王冠の頭部は水をかぶった口の形が目に付きますが尾鰭はどこかななどと・・・。
   二日目 7月26日
     王冠頂部の二本のラインに注目、これは鮭かなと・・・。展示台右側手前より二列目の王冠に”注目”。
   三日目 8月9日
     この日は退出する頃になって、なにやら、王冠の中に四匹の鮭が見えてきたような・・・。
   四日目 8月22日
      8月9日より二週間経ってイメージした鮭は果たしているかな・・・。会場はTV・雑誌の宣伝により激しい混雑。
  五日目 断念。とても身動きできないだろうと。

特別展の後、イメージがCGになるまで四年半かかりました。
         
               会場
                 記 20230228

 第3章 ”注目”した王冠は右側手前より二列目
      eye-catching crown-type vessel
  2021年王冠のCG制作準備。特別展よりに三年経ち”注目した王冠”を十日町市博物館で見る機会があれば良いと思いました。そこで2018年の展示台の配列を東京国立博物館へ照会。2021年7月6日、正式名称十日町市教育委員会1997『野首遺跡発掘調査概要報告書』十日町市埋蔵文化財発掘調査報告書9の図版38-318、冊子の写真『特別展縄文一万年の美の鼓動』54ページの前列左端の”王冠”が該当と回答ありました。
        
冊子54ページの前列左端が”注目した王冠”
                 記 20230228

 第4章 創作活動展「歴史をつくる、歴史からつくる」
      Exhibit at creative activity exhibition
    2023年2月4日~3月21日、新潟県立歴史博物館友の会の第19回マイコレクションワールドと同時開催の創作活動展へ出展させて頂きました。創作活動展は会員や一般の方が出展します。出展した王冠のイメージCGは2023年1月完成、上野の特別展より4年半経っていました。この創作活動展開催がきっかけになり2018年当時のメモと渋谷の國學院大學博物館の王冠を頼りに三カ月ほどで制作しました。
       
  第19回マイコレクションワールドと同時開催の創作活動展の様子

   出展者のキャプションは島田守世田谷区在住の会員。趣味美術鑑賞や絵・彫刻、図らずも縄文にもハマっています。はじまりは2001年上野。実物に圧倒され期間中は何回も足を運んでしまいました。2002年夏出土した土地に興味を持ち新潟県立歴史博物館・十日町市博物館訪問。2018年上野の企画展は火焔7点、東京では見る機会の少ない王冠が5点もあり久々に興味津々何度も通ってしまいました。出展させて頂いた「イメージ」は当時の人々が何を思って作ったのか感じながらの制作でした。躍動感のあるユーモラスな作品に仕上がったので楽しんでください。
               記 20230228